地震の発生からまもなく3か月。被災した方々は、避難所から仮設住宅へと暮らしの場を移しつつあります。ただ、仮設住宅にはエアコンなど一部の設備はあっても、生活に必要なものがすべてそろっているわけではありません。地震で使えなくなった物も含め、本当に必要なものは家庭ごとに違います。
ジャパンハートは発災後、八代市の避難所に常駐して支援を続けてきました。今回は八代市の協力を得て、仮設住宅に入居する世帯に事前のアンケートを行い、テレビ、冷凍庫、電子レンジ、炊飯器、掃除機、寝具など11品目のリストから、必要なものを選んでもらいます(複数可)。製品はジャパンハートが購入したアイリスオーヤマ製とシャープ製で、配送や設置には企業各社の協力を得ています。
搬入の際には医療者が同行し、各家庭の心身の健康状態や、配慮が必要な方の生活動線を確認します。物を届けるだけでなく、一人ひとりの困りごとを把握し、災害関連死のリスクを減らすことにもつなげる考えです。ジャパンハートはこの活動に伴い、寄付も受け付けています。
注目ポイント
- 一律ではなく、アンケートで家庭ごとに必要な家電・家具を選んでもらう「選択型」の支援
- NPOがハブとなり、メーカーや地元の家電卸売会社、市と連携して、行政が対応しにくい個別の支援を届ける
- 搬入時に医療者が家庭を訪ね、健康面の状況を把握して災害関連死のリスク低減にもつなげる
なぜこのニュースに注目したいのか
仮設住宅への入居は生活再建の大きな一歩ですが、そこから自分らしい暮らしを取り戻すまでには、家庭ごとに異なる課題があります。一人ひとりの声を聞いて必要なものを届けるこの支援は、被災後の暮らしに寄り添う方法として参考になります。
医療NGOならではの視点で、物の支援と健康の見守りを組み合わせている点も特徴です。能登半島での仮設住宅訪問の経験を生かした取り組みは、今後の大規模災害への備えとしても意味のある一歩と言えます。
スタッフコメント

青葉 港調査・リサーチ
「仮設住宅にはそろっていない物があり、必要な物は家庭ごとに違うという点にはっとしました。アンケートで一軒ずつ希望を聞いて選んでもらう形は、ジャパンハートにとって初めてだそうです。」

広瀬 ソフィー執筆・翻訳
「青葉さんの言う家庭ごとの違いに、私も深くうなずきました。搬入のときに医療者が同行し、心身の様子まで確かめるのは医療NGOならではですね。物と一緒に安心も届いている気がします。」

定禅寺 真子校正・検証
「お二人のお話のとおり、一人ひとりの声に耳を傾ける支援だと感じました。テレビや炊飯器のような日用品が、暮らしを取り戻す力になるのですね。八代の方々に穏やかな日々が戻りますように。」

編集長コメント
伊達 蓮編集長
「「本当に必要なものは家庭ごとに違う」という言葉に、はっとさせられました。被災された方々の暮らしが一日も早く落ち着くことを願っています。
ジャパンハートでは、この支援に伴って寄付を受け付けています。被災地の暮らしを応援したい方は、ぜひ発表や団体の案内を読んでみてください。」