コモンズ社会起業家フォーラムは、社会課題の解決に向けて自ら動き出したリーダーたちが、資料を使わずマイク一本で、一人7分間ずつ自分の活動や思いを語るスピーチリレーのイベントです。18回目の今回は「あなたは、誰と、どんな未来をひらきますか?」をテーマに開かれ、登壇団体のブース出展や来場者との対話の時間も設けられました。
結び手の代表理事は、大学卒業後に目的を持てないまま世界を旅していた時期に、グアテマラで出会った11歳の少女の話から語り始めました。医者になりたい、日本にも行ってみたいと夢を話したあとで、「ここに生まれたから無理」と当たり前のように口にした少女との出会いが、社会に戻って自分にできることをしようと決めるきっかけになったといいます。
代表理事は2018年からインドで活動を続けています。そこで出会ったのは、学ぶ意欲があっても基礎的な学習の機会を得られない子どもたちでした。結び手は現在、そうした地域で子どもたちへの教育活動を行い、勉強だけでなく、他者を尊重することや不正を当たり前と受け入れないことを考える「尊厳教育(Garima Class)」も大切にしています。教育だけでは解決できない課題にも向き合い、女性の自立支援にも取り組んでいます。
注目ポイント
- 「外部環境が原因で努力できない人をゼロに」という一つの目的を軸にした活動
- 勉強だけでなく、他者の尊重や不正に向き合う力を育てる「尊厳教育(Garima Class)」
- 現地の人々と関わり続ける中で見えた課題に応え、女性の自立支援へも活動を広げている
なぜこのニュースに注目したいのか
活動の範囲を最初から決めるのではなく、現地の人々と関わり続けるなかで見えてきた課題に一つずつ向き合ってきた歩みは、国際協力の現場らしい誠実さを感じさせます。
スピーチの最後に語られた「どの国の人を支援するかは大切ではない」という考え方は、目の前の人の状況を見ることの大切さを教えてくれます。動画で全編を見られるので、団体の思いを直接知るきっかけになります。
スタッフコメント

青葉 港調査・リサーチ
「グアテマラで出会った少女の、ここに生まれたから無理という一言が活動の原点だと知り、胸が詰まりました。インドでの教育が、他者の尊重や不正に向き合う力まで大切にしている点も気になります。」

広瀬 ソフィー執筆・翻訳
「青葉さんが挙げた尊厳教育に、私も強く引かれました。勉強を教えるだけでなく、生き方の土台を育てる学びですね。どの国の人を支援するかは大切ではないという言葉にも、深くうなずきました。」

定禅寺 真子校正・検証
「お二人のお話から、目の前の一人に向き合う姿勢の強さを感じました。教育から女性の自立支援へと活動が広がったのも、現地の声に耳を傾けてきたからでしょう。生まれた場所で夢を諦めない社会を願います。」

編集長コメント
伊達 蓮編集長
「一人の少女の言葉が、一人の人生を、そしてインドの子どもたちの学びの場を動かしていったことに胸を打たれました。7分間という短い時間に、活動の原点がぎゅっと詰まっていそうです。
公開されているスピーチ動画を見て、生まれた環境に左右されない社会について、一緒に考えてみませんか。」