JICA中国は10月17日(土)、鳥取砂丘の「砂丘センター 見晴らしの丘」で、国際理解イベント「SAND BRIDGE|砂に種を、世界と育てる未来を」を開きました。「砂」をキーワードに、JICAの事業とあわせて、昨年JICAと連携協定を結んだ鳥取大学乾燥地研究センターの取り組みや、鳥取県が大阪・関西万博をきっかけに進める「サンド・アライアンス(砂同盟)」の活動を紹介し、地域と世界のつながりを感じてもらうことが目的です。鳥取県と鳥取大学が後援しました。
会場では、砂漠のある国々の暮らしや課題を紹介し、そうした国で親しまれているミントティー(チュニジア産の茶葉と鳥取県南部町産のミントのブレンド)がふるまわれました。大阪・関西万博で展示されたヨルダンの赤い砂も鳥取県から借りて展示され、特に子どもたちが手を伸ばして色や手ざわりを確かめていました。ヨルダンで活動したJICA海外協力隊の経験者による現地紹介や、エジプトから来たJICA研修員による母国紹介、民族衣装や楽器にふれるコーナーもありました。
鳥取大学乾燥地研究センターのパネル展示では、かつて鳥取砂丘の周りに広がっていた砂地が、地域の長年の努力で農業のできる土地に変わってきた歴史と、その知見を世界の乾燥地の発展に生かす取り組みが紹介されました。来場者からは、砂丘以外にも砂地が広がっていたことを初めて知ったという声が多く聞かれたといいます。JICA中国は、来年も「砂」をテーマに、地域と世界をつなぐ取り組みを紹介していきたいとしています。
注目ポイント
- 鳥取砂丘を会場に、「砂」を切り口に世界の乾燥地と地域のつながりを紹介
- 砂地を農地に変えてきた鳥取の経験が、世界の乾燥地の発展に生かされている
- ヨルダンの赤い砂やミントティーなど、五感で海外の暮らしにふれる工夫
なぜこのニュースに注目したいのか
地域が長い時間をかけて積み重ねてきた知恵が、遠い国の課題解決に役立っている――鳥取の砂地の歴史は、国際協力が身近な地域から始まっていることを教えてくれます。
展示を見るだけでなく、砂にふれ、お茶を味わい、研修員や協力隊経験者と話す。世代を問わず楽しめる国際理解の場づくりとして、ほかの地域にも参考になる取り組みと言えます。
スタッフコメント

青葉 港調査・リサーチ
「鳥取砂丘の周りにかつて広い砂地があり、それを長い年月をかけて農地に変えてきたという歴史に驚きました。その経験が今、世界の乾燥地の発展に生かされているという流れがとても興味深いです。」

広瀬 ソフィー執筆・翻訳
「青葉さんが驚いた砂地の歴史は、私も初めて知りました。チュニジアの茶葉と南部町のミントを合わせたミントティーのように、地域と海外を一杯のお茶でつなぐ工夫も、伝え方としてすてきだと感じます。」

定禅寺 真子校正・検証
「お二人の言う通り、地元の歴史と遠い国の課題が「砂」でつながるのは面白いですね。赤い砂に子どもたちが手を伸ばしたという場面に、ふれて感じる学びの力を思いました。来年もこのテーマが続くのが楽しみです。」

編集長コメント
伊達 蓮編集長
「鳥取砂丘の周りにも昔は砂地が広がっていて、それを農地に変えてきた経験が世界の乾燥地で生きている――知らなかった地元の歴史と国際協力がつながる、すてきな企画だと感じました。来年も「砂」をテーマにした催しが計画されているそうです。鳥取を訪れる機会があれば、ぜひ注目してみてください。」