外務省の「2025年版開発協力白書 日本の国際協力」には、日本のNGOとの連携をまとめた項目があります。白書は、日本のNGOが長年の現地経験と地元の人々との信頼関係をもとに、住民のニーズに寄り添った細やかな支援を行い、災害などの際にもすばやく動けることを紹介しています。政府はこうした「顔の見える協力」を担うNGOを開発協力の戦略的パートナーと位置づけ、資金協力、能力向上の支援、対話の3つを柱に連携を進めているとしています。
資金協力では、日本NGO連携無償資金協力により、2024年度に53のNGOが36か国・1地域で102件、総額約67億円の事業を実施しました。分野は保健・医療・衛生、農村開発、障害者支援、教育、防災、地雷・不発弾処理など幅広くなっています。NGO・経済界・政府が協力するジャパン・プラットフォーム(JPF)には2025年12月時点で47のNGOが加盟し、2024年度は16の災害や紛争への緊急人道支援で106件の事業が行われました。JICAの草の根技術協力事業も、約80か国で毎年180件ほど実施されています。
活動環境の整備としては、外務省の委嘱を受けた各地のNGOが市民やNGO関係者の相談に答える「NGO相談員制度」があり、2024年度は10団体が5,500件以上の相談に応じ、69件の出張サービスを行いました。白書では、ウガンダ北西部でセーブ・ザ・チルドレンが行政や地域と連携して子どもを暴力から守る仕組みづくりに取り組む事業なども、具体例として紹介されています。
注目ポイント
- NGOを開発協力の「戦略的パートナー」とし、資金協力・能力向上・対話の3本柱で連携
- 2024年度、日本NGO連携無償資金協力で53団体が102件・総額約67億円の事業を実施
- NGO相談員制度では10団体が5,500件以上の相談に対応
なぜこのニュースに注目したいのか
NGOの活動は寄付やボランティアだけでなく、政府の資金協力やJICAとの共同事業など、さまざまな仕組みに支えられています。白書のこの項目は、そうした制度の全体像と実績を一度に見渡せる資料として参考になります。
NGOを立ち上げたい人や、国際協力の仕事に関心のある人にとっては、相談員制度やインターン・プログラムなど、使える支援の入り口を知ることもできます。具体的な事業の紹介からは、NGOが現地でどのような成果を上げているのかも伝わってきます。

編集長のコメント
「顔の見える協力」という言葉に、日本のNGOが現地で積み重ねてきた信頼の大きさを感じます。53団体・102件という数字の向こうには、それぞれの地域で暮らす人々との一つひとつの出会いがあるのだと思います。
NGOでの活動や立ち上げを考えている方は、NGO相談員制度などの仕組みもぜひ活用してみてください。白書の本文は外務省のサイトで読むことができます。