国際協力機構(JICA)九州は、エジプトやマレーシアなど海外6か国から技術者や行政官8人を招き、脱炭素化をテーマにした研修を行っています。研修は9月下旬から約1か月の予定です。
10月1日には、北九州市小倉北区にあるTOTOの小倉工場を訪れ、環境に配慮した取り組みを見学しました。この工場では今年1月から、便器や洗面器などを焼く工程で、燃やしてもCO2を出さない水素を都市ガスに混ぜて使い始めています。体積で約20%の水素を混ぜることで、年間140トンのCO2削減につながるとされています。
見学では、参加者から品質や製品価格への影響について質問が続き、工場の担当者が答える場面もありました。JICA九州の担当者は、参加者が学んだことを持ち帰り、それぞれの国での水素利用の推進に役立ててほしいと話しています。
注目ポイント
- 6か国の技術者・行政官8人が、約1か月かけて日本で脱炭素化を学ぶ研修
- 水素を約20%混ぜて焼成し、年間140トンのCO2削減を見込む工場を見学
- 品質や価格への影響など、自国での導入を見すえた質問が相次いだ
なぜこのニュースに注目したいのか
気候変動への対策は、どの国にとっても欠かせない課題です。開発途上国の技術者や行政官が、日本の現場で実際の取り組みを見て学ぶ研修は、知識や経験を国境を越えて分かち合う国際協力の大切な形と言えます。
参加者からは品質やコストについての具体的な質問が出ており、自分の国でどう生かすかを真剣に考えている様子が伝わります。こうした「現場で学び、持ち帰る」研修の積み重ねが、各国の脱炭素の取り組みを後押ししていくことが期待されます。

編集長のコメント
工場の見学で「品質は変わらないのか」「製品が高くならないか」といった質問が次々に出たという場面に、参加者の本気度を感じました。新しい技術を自分の国で広めるには、環境への効果だけでなく、現実的な課題まで見通すことが大切なのだと思います。
JICAの国内拠点では、こうした海外からの研修員の受け入れが各地で行われています。お近くのJICAの拠点でどんな研修が行われているか、調べてみてはいかがでしょうか。