早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンター(WAVOC)が、北海道・富良野でのスタディツアーに参加した学生の報告を公開しました。書いたのは、創造理工学部4年の留学生です。
ツアーは、電気・ガス・水道に頼らない最低限の生活から始まり、少しずつ現代の生活へ戻っていく構成でした。初日の夜はテントに雨が漏れてずぶ濡れに、二日目は冷たい雨で火起こしに何度も失敗し、暴風雨の中でテントが倒れないよう全員で柱を押さえ続けたといいます。
それでも、早起きしたおかげで森を横切るシカに出会い、失敗をきっかけに仲間との協力が深まったこと、トマト農園で「記憶だけで世界地図を描く」活動をして、人によって世界の捉え方がまったく違うと気づいたことなどがつづられています。筆者は、この体験を「一番過酷で、一番記憶に残り、一番楽しいプログラム」と振り返っています。
注目ポイント
- 電気・ガス・水道のない生活から少しずつ現代の生活に戻る、意図のある構成のスタディツアー
- 雨や嵐の中での失敗が、背景の異なる仲間同士のチームワークを育てた
- 「記憶で世界地図を描く」活動で、人それぞれの世界の見え方の違いに気づく
この報告をおすすめしたい理由
スタディツアーというと海外の現場を訪ねるものを思い浮かべがちですが、この報告からは、国内でも「当たり前の暮らし」を見つめ直す深い学びがあることが伝わってきます。
特に、世界地図を描く活動のエピソードは、国際協力の出発点である「相手の見ている世界を想像すること」を、体験を通して学べる好例です。異なる国から来た学生同士が嵐の中で支え合った経験も、多文化の中で協力することの意味を実感させてくれます。

編集長のコメント
失敗だらけの初日から、仲間と力を合わせて火を起こせた翌朝へ。読んでいて、その場の空気が伝わってくるような、生き生きとした報告でした。「当たり前に手にしているもののありがたさ」に気づくことは、遠い国の暮らしに思いを寄せる第一歩でもあります。
スタディツアーへの参加を考えている学生の方には、ぜひ全文を読んでみてほしいと思います。過酷さも含めて「楽しかった」と言える体験が、きっと待っているはずです。