首都カトマンズと主要都市をつなぐ道路は、慢性的な渋滞や雨期の斜面崩壊による事故が課題でした。この解決のため、JICAなどの協力で整備されたのが、ネパール初の近代的な設備を備えた全長約2.7kmのナグドゥンガ・トンネルです。
急カーブが続く峠越えに30分〜1時間かかっていた区間は、開通により6〜7分に短縮されました。換気・照明設備や緊急時の避難坑も備えています。開通後の9月上旬には、既存道路の一部で陥没が起きた際、救急車などがトンネルを通って現場へ向かい、代替ルートとしても役立ちました。
工事はヒマラヤ特有の脆い岩盤と強い地圧に悩まされ、約40回の落盤や、最大約1.5メートルの変形もありました。施工を担った日本の建設会社の現場所長は、地盤の動きを細かく測る計測作業の大切さを現地作業員に伝え、現地の人々が根気強く続けてくれたことが工事を支えたと振り返っています。
注目ポイント
- 通行時間が30分〜1時間から6〜7分に短縮
- 難しい地盤の中で、日本とネパールの技術者が計測を重ねて完成
- 技術を学んだ人材が日本とネパールを行き来する未来への期待
なぜこのニュースに注目したいのか
インフラ整備は、渋滞の緩和だけでなく、緊急時の移動や安全の確保にもつながります。このトンネルは、その具体的な例を示しています。
記事では、技術や経験を学んだ人材が日本で働き、またネパールで活躍するという人の循環への期待も語られています。ODAが「もの」だけでなく「人と人のつながり」を育てていることがうかがえます。

編集長のコメント
完成式典で「世界水準のインフラ」と歓迎の声が上がったそうです。7年の歳月と、現場の人たちの粘り強さを思うと、胸が熱くなりますね。
詳しい工事の様子や写真は、JICAのトピックスでご覧いただけます。国際協力の現場を、ぜひのぞいてみてください。