深刻さを増すレバノンの人道の危機に対処するため、世界の医療団は緊急援助活動を開始しました。しかし私たちの援助の手が被害者に届くのを妨げる様々な規制や障害に遭遇し、私たちはこのことを強く糾弾したいと思います。
イスラエル軍がレバノンへの攻撃を開始してから10日後、死者の数は300人、避難を余儀なくされた人々の数は50万人に上ると推定されています。今のところ彼らの避難先は主にレバノン南部の首都ベイルートかレバノン北部の公園や学校です。
世界の医療団のレバノンでの活動は1980年まで遡りますが、2004年9月以来ベイルート近郊の刑務所で長期の医療プログラムを実施し、今年7月13日にこの緊急医療活動を開始しました。このプログラムの第一段階は先ず、大きな被害を受けた人々又は被害を受け易い人々を対象に、彼らが何を最も必要としているかを正確に知ることです。この段階の活動に従事するのは、現地で活動する長期医療プログラムのチームと彼らを補強するため7月19日に現地入りした3名の派遣スタッフで、過酷な紛争地帯での活動を経験して来た人たちです。外科医1名のほか、現地の医師、看護婦、助産婦も参加しています。
この最初の調査活動の結果に基づいて、ベイルートで避難生活を送る人々のためにモバイルクリニックによる活動を72時間以内に開始します。これによって、感染病や小児科系の病人、治療の中断を余儀なくされた慢性病患者の治療が可能になります。
緊急活動に必要な薬や医療器具は既にストックされていた中から調達し、現在輸送途中の薬品や医療用品がやがて到着する手筈になっています。
世界の医療団チームは明朝南レバノンの被爆地に入れるかどうか実際に試した上で、そこで被災者は何を求めているか、外科手術による治療が可能かどうか、正確に把握したいと考えています。
他の多くの人道援助組織同様に、私たちは被災者へのアクセスが殆ど不可能に近い現状、そして国際人道法に反する行為に強い憤りを覚えます。よって世界の医療団は暴力の即時停止を訴えます。