世界中で女性のジェンダー平等とエンパワーメントを推進する国連機関「UN Women」。その活動を日本国内から資金面で支えるのが、認定NPO法人 国連ウィメン日本協会です。
今回、「グローバルフェスタJAPAN 2026」の会場で、事務局長の永倉香さん、副理事長の伊藤さん、本田さんにお話を伺いました。彼女たちが直面している支援現場の切実な課題、そして遺贈を通じて託される「次世代の女性への願い」とは。私たちが日本からどう支援できるのか、現場のリアルな声をお届けします。
女性のエンパワーメントを支える日本の窓口
国連ウィメン日本協会は、日本国内で民間からの寄付を集め、国連機関である「UN Women」の活動を資金面から支えるための国内委員会です。
「UN Womenという国連の中で、女性のジェンダー平等とエンパワーメントを推進している機関の国内委員会といって、日本国内で民間からの寄付を集めて、UN Womenの活動に生かしてもらうという活動をしています」
副理事長の伊藤さんはこう語ります。しかし、その活動の裏には大きな困難が横たわっています。
直面する深刻な資金不足と「寄付集め」の壁
現在、最も大きな課題として挙げられたのが「資金不足」です。
「一番の問題はやっぱり資金不足で、今までやれていた支援が全然できなくなっているんですよ」
伊藤さんは危機感を募らせます。他国からの支援がカットされるなど、国際的な資金繰りが厳しさを増す中で、日本からの支援の重要性はますます高まっています。
しかし、日本国内での寄付集めも容易ではありません。副理事長の本田さんは実情を明かしました。
「寄付集めが大変ですね。なかなか皆さま、アフリカとか遠い国の支援だから、日本の支援なら出してくださるかもしれないけど、なかなか集まらないんです」
また、課題の根底には「知名度の低さ」があるともいいます。「知名度が低いんです。知名度が上がらないと寄付も入らない」という言葉からは、日々の啓発活動の難しさが伺えます。
次の世代へ託される思い
困難な状況の中でも、活動の大きな励みとなっているエピソードがあります。それは遺贈による寄付が寄せられた時のことでした。
「お亡くなりになった方が、自分がいなくなった後でも、次の世代の人たちのため、女性の地位を向上したいという気持ちで置いていっていただいているものなので、本当に大切に使わなければいけないなと思っています」
遺贈というかたちで託された資金には、未来の女性たちへの強い願いが込められており、それが同協会の活動を前へ進める原動力の一つとなっています。
日本の私たちにできること
私たちが日常の中で、彼女たちの活動をどう支援できるのでしょうか。伊藤さんは、現状への理解と共感を呼びかけます。
「女性の活躍とかね、人権とか、やっぱり世界中も日本も守られているとは到底思えないので、そういうことを皆さんに知っていただいて、ご賛同いただいて、資金をいただきたいということです」
現在、協会では毎月定額の寄付で支える「国連ウィメン・マンスリーサポーター」を募集しています。ブースのチラシによれば、各国の援助削減により資金不足に直面する中、継続的な寄付があることで、緊急の支援に迅速に、長期の支援に計画的に取り組むことが可能になるといいます。
また、災害や紛争の影響を受けた地域への具体的な支援キャンペーンも行っています。ブースで紹介されていたのは「ネパール土石流 緊急募金」です。2026年8月26日、ネパール北部で氷河崩落による大規模な土石流が発生し、多くの村や人々、道路、橋、水力発電施設などが被害を受けました。UN Womenは現地で、被災した女性たちが運営する給食所「コミュニティ・キッチン」の支援を始めており、その活動を日本からの寄付で支えるものです。

「残った人たちの生活を支えるというのも女性の使命だと思っている」という言葉の通り、困難な状況下での女性の活躍を後押しするための寄付を募っています。
世界の女性の権利や生活を守るための第一歩は、現状を知り、小さくても行動を起こすこと。国連ウィメン日本協会の活動を通じて、あなたもその輪に加わってみませんか。
団体紹介:認定NPO法人 国連ウィメン日本協会(UN Women 日本国内委員会)
国連ウィメン日本協会の活動の概要は、団体紹介の記事でご覧いただけます。
国連ウィメン日本協会の団体紹介(NGO紹介)を読む → / 公式サイト:https://www.unwomen-nc.jp/
取材情報
取材:NGOネットワークジャパン編集部/取材イベント:グローバルフェスタJAPAN 2026(ブース番号103)/取材日:2026年10月17日・18日
