アジア協会アジア友の会(JAFS)は、1979年に大阪で創立された国際協力NGOです。前身はアジアでのボランティアに関心を持つ仲間が1972年に結成したグループで、「インドに井戸を贈る運動」を掲げて活動を始めました。1980年にはインド・マハラシュトラ州ナグプールの村で、現地団体とともに最初の井戸を完成させています。
その後、インドネシアやバングラデシュ、タイ、ネパールなどへ活動を広げ、現在は18カ国70地域に現地提携団体を持っています。日本から一方的に支援を届けるのではなく、それぞれの地域の団体が住民を主体に課題に取り組み、JAFSがそれを支えるという形を大切にしています。
活動の柱は「水」です。団体のまとめでは、2026年3月時点で建設した井戸は2,429基、設置したトイレは2,595基にのぼります。さらに教育里親(支援した里子は1,582人)や学校建設、植林(約262万本)、生計向上、災害時の緊急支援などにも取り組み、日本国内でもスタディツアーやワークキャンプ、出張授業、「アジア市民大学」などを通じて、市民がアジアとつながる場をつくっています。
注目ポイント
- 「安全な水」を入り口に、教育・生活・環境へと支援を広げる考え方
- 18カ国70地域の現地提携団体とつくる、アジアの市民どうしのネットワーク
- スタディツアー、地区会、アジア市民大学など、日本の市民が参加できる場が多い
この団体の活動が注目される理由
JAFSは2030年までの目標として、アジアの貧困地域で一人一日15リットル以上の水を供給し、生活の安定と自立を促すことを掲げています。水を暮らし全体を良くしていく出発点と捉える考え方は分かりやすく、支援の意味を実感しやすいと言えます。
また、40年以上にわたって現地の団体と関係を築き、各国の仲間と課題を話し合う「アジア国際ネットワークセミナー」も1990年から開いてきました。最近は熊本地震の被災者支援や、ネパール・バングラデシュの災害への緊急募金にも取り組んでおり、国内外で市民の力をつなぐ団体の姿がよく表れています。

編集長のコメント
20歳の若者が始めた「インドに井戸を贈る運動」が、40年以上かけてアジア18カ国の仲間とのネットワークに育ったという歩みに、市民活動の力強さを感じました。井戸2,429基という数字の向こうに、それぞれの村の暮らしの変化があると思うと、胸が温かくなります。
サポーターや里親としての支援のほか、各地の地区会、スタディツアー、イベントなど、関わり方の入り口がたくさん用意されているのも魅力です。アジアの人たちと顔の見える関係を築いてみたい方は、ぜひ公式サイトをのぞいてみてください。