「知ろうとする姿勢が第一歩」NPO法人NICEが語る、コロナ後の国際ワークキャンプと私たちの役割

グローバルフェスタJAPAN 2026のNICEのブース。活動を紹介するパネルの前に、学生とみられるスタッフが並ぶ

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世界各地で社会課題が複雑化する中、私たち一人ひとりに何ができるのでしょうか。2026年10月17日・18日に開催された「グローバルフェスタJAPAN 2026」の会場で、国内外で集団型ボランティア「国際ワークキャンプ」を推進するNPO法人NICE(日本国際ワークキャンプセンター)の斎藤さんにお話を伺いました。ブースには、ワークキャンプの体験を紹介するパネルがずらりと並び、学生とみられるスタッフが来場者に笑顔で声をかける姿が見られました。新型コロナウイルスの影響で参加者が減るなか、団体が直面している課題、参加者たちが持ち帰る「学び」、そして日本にいてもできる国際協力のあり方について、現場の声をお届けします。

集団型ボランティア「国際ワークキャンプ」の運営

NPO法人NICE(日本国際ワークキャンプセンター)は、「国際ワークキャンプ」と呼ばれる集団型のボランティアプログラムを紹介・運営している団体です。ワークキャンプとは、さまざまな背景を持つ人たちが一定期間いっしょに暮らしながら、地域の課題に取り組むボランティアの形です。

国内事業を担当する斎藤さんによると、活動の舞台は国内外の多様な地域に広がっています。会場のブースには「世界60ヶ国で国際ボランティア」「旅しながらボランティア」と書かれた看板が掲げられ、2週間のワークキャンプの流れを描いたポスターや、団体の紹介パネルが展示されていました。タイやカンボジア、ネパール、インドネシア、フィリピン、ベトナム、インドなどのアジア各地や、国内の里山保全をはじめとするプログラムが、地域ごとにパネルで紹介されていたのも印象的です。机には、現地の布で作ったスカーフや手作りの小物、団体のオリジナルTシャツが並び、手に取って話を聞く来場者の姿もありました。

活動を通じて見えてきた成果と課題

長年ボランティアを送り出してきた団体ですが、いま大きな壁に直面しています。新型コロナウイルスの感染拡大以降、ボランティアに申し込む人や参加する人が減ってしまったことです。

それでも斎藤さんは、単に「コロナ前の状態に戻す」ことだけを目標にしているわけではありません。「コロナ前に戻すというわけではないですけれども、もっともっとボランティアとか、国際協力・国際交流に関心を持ってくれる人が増えたらいいなと思っています」と、新しい層に届けていく必要性を語ります。

活動のなかで最もうれしい瞬間についても伺いました。斎藤さんが挙げたのは、参加者の成長です。
「実際に(ボランティアに)行って、帰ってきてくれた方が、様々な学びを得て帰ってきて報告してくれることですね」。現地での体験を通じて視野を広げ、社会課題に対する自分なりの答えを見つけて帰ってくる若者たちの存在が、団体の原動力になっています。

日本の私たちにできること:「知ろうとする姿勢」

国際協力やボランティアに関心があっても、「時間がない」「海外へ行くのはハードルが高い」と感じる人は少なくありません。日本にいる私たちに何ができるのか。斎藤さんの答えはシンプルでした。

「知ることですね。現地に行って実際にその問題に触れていくっていうのは一番だとは思うんですけど、そうじゃなくても知ろうとする姿勢っていうのが一番大事かなと思います」。

現地に足を運び、汗を流して課題に向き合うことはもちろん大切です。けれども、それが難しくても、世界で起きている問題から目をそらさず、自分から情報を集めて理解しようとすること。その「知ろうとする姿勢」こそが、あらゆる国際協力の出発点になる、と斎藤さんは強調します。

学びを共有し、次へつなげる「ボランティア大賞」

NICEは今後も、ボランティアの派遣と運営を続けていく方針です。あわせて、帰国した参加者が自分の経験を語る「報告の場」を広げることにも力を入れています。YouTubeなどのデジタルの場も使いながら、現地での学びをより多くの人に届ける工夫を続けています。

近く開催が予定されているのが「ボランティア大賞」です。過去1年間にボランティアに参加した人たちが集まり、活動の内容や得られた学びを発表する場です。参加者同士が経験を分かち合うことで新しい気づきが生まれ、これから参加を考えている人にとっても、背中を押すきっかけになるはずです。

「知ろうとする姿勢」から始まり、現地での実践を経て、その学びを社会に返していく。NICEの活動は、そんなボランティアの循環を生み出し続けています。

国際ボランティア大賞2026 東日本大会のチラシ(10月25日13時開始・横浜市青少年育成センター・入場無料)
国際ボランティア大賞2026 東日本大会のチラシ(NICE提供)

イベント紹介:国際ボランティア大賞2026 東日本大会

日時:2026年10月25日(日)13:00開始(12:30開場)/会場:横浜市青少年育成センター 第1研修室(JR関内駅から徒歩7分)/入場無料

世界の国際ボランティアの体験を発表し合い、参加者の投票で全国大会の出場者を決める、年に一度の大会です。取材した担当者の話にあった「ボランティア大賞」が、まさにこのイベントです。

イベント紹介の記事を読む →

団体紹介:NPO法人NICE(日本国際ワークキャンプセンター)

NICEの活動の概要は、団体紹介の記事でご覧いただけます。

NICEの団体紹介(NGO紹介)を読む → / 公式サイト:https://www.nice1.gr.jp/

取材情報
取材:NGOネットワークジャパン編集部/取材イベント:グローバルフェスタJAPAN 2026(ブース番号20)/取材日:2026年10月17日・18日

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