ササカワ・アフリカ財団(SAA)は、1980年代初頭に東アフリカを襲った大飢饉から人々を支援するために、1986年に設立された団体です。以降30年以上にわたり、アフリカの小規模農家に、生産性の高い品種の導入や適切な肥料の使い方といった農業技術を広めてきました。
力を入れてきたのは、技術を農家に届ける「農業普及システム」の強化です。各国の農業省や研究機関と連携して普及員への研修機会を提供し、アフリカ11カ国27大学の農学部と提携して実践的なカリキュラムの開発・運営も支援しています。近年は、気候変動に対応した品種の導入や、土壌・水を守る農法の指導、貯蔵・加工技術、農家組織の強化なども進めています。
1986年にジュネーブで登録され、2015年に一般財団法人ササカワ・アフリカ財団として登録されました。東京に本部を置き、エチオピア、ナイジェリア、マリ、ウガンダに事務所があり、十数カ国から集まった約150名のスタッフが働いています。「農家と共に歩んで(Walking with the Farmer)」というスローガンのもと、現地人スタッフが中心となって活動しています。
注目ポイント
- 1986年から続く、アフリカの小規模農家への農業技術の普及
- アフリカ11カ国27大学の農学部と提携し、普及員の育成を支援
- 環境再生型・栄養配慮型・市場志向型の3つの重点分野
この団体の活動が注目される理由
農家に直接教えるだけでなく、技術を届ける仕組みである普及員の育成や、各国の機関との連携にも取り組んでいる点が特徴です。現地人の専門スタッフが中心となり、地域に根差した「現場力」を支えています。
生産性の向上にとどまらず、貯蔵や加工、資金調達、農家組織の強化まで、農業をビジネスとして続けられるように支える視点も参考になります。現地からの声や農家のストーリーが、ニュースとして公開されています。

編集長のコメント
私たちの食卓を支える農業が、世界のどこでも暮らしの土台になっています。「農家と共に歩んで」という言葉には、現場に寄り添い続ける姿勢が表れていると感じます。
公式サイトでは、日本語に翻訳されたニュースレターや「農家のストーリー」を読むことができます。アフリカの農村の今を、のぞいてみませんか。