9月7日(日)、世界の医療団のスペイン チームが、サハラ以南の地域から来た移民16人をモーリタニア北部の砂漠で発見しました。その証言によれば、彼等は元々73人のグループで砂漠を横切る途中、カナリー諸島を目指し全員が船でヌアジブを出港しました。彼等の船は15日間漂流し続けた後、モロッコ当局に発見、拿捕され、40人がモロッコの留置所に連行されたのであろうということです。残りの33人は砂漠横断中に死亡しているだろうと彼等は言っています。
この情報を知った世界の医療団は、モロッコ当局が同じ船で出発した第二のグループに属する20名をも追放するのではないかという危惧を抱いています。8日夜から世界の医療団、国際赤十字、スペインのNGO‐CIARが共同で実施するミッションのチームが、同地域に取り残されていると思われる他の移民グループに関する情報を集めるため活動を開始しました。
9月7日(日)午後、モーリタニアの第二の都市ヌアジブで活動する世界の医療団のもとに、モーリタニア北部の砂漠でサハラ以南地域出身の6人の移民たちが行き場を失ってさまよっているという情報がはいりました。現場に駆けつけるとそこには足にかなりの重傷を負った彼らが動けずに居ました。彼等は漂流中の船がモロッコ当局によって拿捕され、彼らを含めて40人が逮捕されたことや、彼等の多くはスーダン、ガーナ、又はブルキナ ファソの出身であること、モロッコに数日間勾留された後、全員がモロッコ憲兵によって砂漠に連れていかれ、ヌアジブの方角へ向かって歩くよう命令されたことを語りました。
我々は、途中で2名が死亡したと聞き、遺体の捜索を試みましたが未だ発見するには至っていません。
今のところ、世界の医療団が発見に成功した合計人数は16人に留まっています。16人は、モーリタニア政府が事情聴取を行った後にヌアジブの難民一時収容センター(CIE)に収容するまでの間、NGOによってモーリタニア北部に一時的に保護され、食事や飲み水を与えられています。このCIEセンターはスペイン政府と共同で設置された難民収容所です。又、難民の一人は重病のため病院に収容されました。
外洋漂流の危険
難民たちは総勢73名、カナリア諸島を目指してヌアジブで乗船しました。モロッコの海上パトロールに発見されダジラ(Dajla)に連行されるまで、15日間洋上を漂流しました。彼等は次のように証言しました「33人は恐らく砂漠を行進中に死亡しているだろう。そして40人の生存者はモロッコでの勾留中食事や水を与えられることはあっても医療サービスを受けることはなかっただろう」と。
ヌアジブの難民センターに移される前の事情聴取を耳にしたテレサ ゴンザレス(世界の医療団スペインの理事長)は、生存者と共に出発した残りの難民たちを思い、不安を隠せません「彼等のことが非常に気がかりです。モロッコ憲兵は西サハラとモーリタニアの境界線まで彼等を安全に誘導したのか、それとも適当な時間にそれ以外の場所で彼等を放置したのか、分かりませんから。」
これ以外に世界の医療団にとって気がかりなのは、ヌアジブの難民センターに収容された人々の健康状態です。センターに収容される難民は皆、その苛酷な経験を通して夢を絶たれ、重い身体的、精神的後遺症を背負って連れ戻された人々です。私たち世界の医療団は、これ等の人々が必要な保護を充分に受けることが出来るよう、政府の関係者や責任ある支援機関に対して要望します。同時に、センター内の被収容者に対する適切で継続的なケアを確実なものとするため、世界の医療団 スタッフがCIEに入れるよう、その許可をモーリタニア当局に要望したいと思います。
ヌアジブ難民センターの改善を支援し、砂漠に取り残された難民の帰国に備えて、世界の医療団は医師1名と看護師1名を現地に送りました。