ネパール:妊婦と新生児の惨状に“救いの手”を!

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10年にわたる毛沢東主義派(マオイスト)による反政府活動で失われた命は13,000人。治安は悪化し、主幹産業である観光は低迷、疲弊した経済は、東南アジアで最も貧困層が多いネパールの“妊婦と新生児”を直撃しています。出産が原因で失われる命は、毎年、妊婦5,600人、新生児31,000人にのぼります。これは国の“非常事態”と言わざるを得ません。今、緊急の国際支援が求められています。

ネパールは、男性よりも女性の平均寿命が短い、数少ない国の一つです。その原因は、㈰出産による妊婦の死亡率が740人/100,000人、㈪女性の低い身分と貧しい医療制度、㈫産婦人科の救急医療や専門医へなかなかアクセスできない、ことにあります。その結果、経験ある助産婦の介助で分娩する妊婦の比率が、世界で4番目と低く、分娩の80%が、家庭の“素人の手”によって行われているのです。

新生児の死亡率は59人/1,000人で、子どもの死亡率の60%を新生児が占めている、という現実を見過ごすことはできません。
ネパールは“開発基金の墓場”という汚名を着せられてきました。それは、医療システムの運営を、長い間、外国の開発機関に任せ、その結果に対して、ネパール政府は一切、責任をとろうとしなかったからです。基本的人権を回復し、妊婦と新生児医療サービスへのアクセスを充実させ、外国の援助だけに頼らない永続的な医療制度を確立しなければなりません。

■毎年5,600人の妊婦の命が出産が原因で失われる
■毎年失われる新生児の命31,000人
■新生児の死亡率59人/1,000人
■出産による妊婦の死亡率740人/100,000人(WHO推定)
■ヘルスワーカーの介助による分娩9%
■シンデュパルチョウク地方での病院施設内分娩4.1%
■97.1%が急を要する複雑妊娠に必要な治療をなしに見過ごされた

シンデュパルチョウク地方での取り組み
シンデュパルチョウク地方は、ネパールの中央に位置する山岳地帯で、首都から2,3時間の距離です。人口325,000人、1年に生まれる新生児の数は13,000人と推定されます。住民は農業で生計を立てていますが、その44%は最低限の収入しか得ていません。
さらに、この地方の医療システムが、マオイストの反乱により破壊されたために、緊急を要する複雑妊娠の97.1%が、必要な治療もされず見過ごされるという悲劇が起こりました。この地方におけるプロジェクトの目的「母子死亡率を下げる」、「永続的な医療モデルの開発」を中心とし、現在、世界各地から支援を受けて、全力で取り組んでいます。

ネパール母子医療の問題点
– 医療スタッフの不在
– 医療教育の不足
– 母子医療に必要な医薬品と設備の欠如
– 設備と備品の維持管理能力の欠如

世界の医療団母子医療改善プロジェクトの実行項目
– 救急産婦人科医療へのアクセス改善
– 産婦人科医療教育を継続して行なうネットワークの構築
– 妊産婦に対する地域社会の意識改善
– 医療サービスを受ける女性を増やす
– 女性の緊急資金管理能力の向上