Good Job!セミナー「国際的な仕事」?世界が相手だっ!編 #5 「国際機関の仕事」NGOプレス報告
カテゴリ : NGOプレス
投稿者: Taki 掲載日: 2007-3-1
Good Job! セミナー「国際的な仕事」―世界が相手だっ! 編  #5 「国際機関の仕事」NGOプレス報告

2月14日 JICA地球ひろばにて、Good Job!セミナー「国際的な仕事」(JICA地球ひろば・NHK共催)が開催されました。

Good Job! セミナー 最終回となる5回目は、ILOマニラ準地域事務所にて職業訓練専門家として活躍されている、中山順子さんをお話していただきました。
ILOという国際機関で仕事をする魅力や、最近行かれていたアチェ(インドネシア)での仕事の内容など、普段はなかなか知ることのできないお話をしていただきました。

NGO特派員 春日 美里さんからのレポート

今回はILOのフィリピン局で職業専門家として活動している中山さんに国際的な仕事について、どんなことをしているのか、お話していただいた。前回までと同じく、最初は司会の倉科さんとのやりとりで始まった。


●この仕事に就いたきっかけはなんですか?
 小さい頃の偏見なんですけど、父が商社に勤めていたので海外と関わることが多かったが、青い目の人が怖かった。怖くて泣いてしまうこともありました。南アフリカに住んでいた頃はテレビを見たりとかしなかったので目が良くなりましたね。1.0くらいだったのが2.0になりました。

●国際機関を目指されたきっかけは?
 アフリカに住んでいたこともあり、日本のよさをもっと知りたくて、感謝したくて海外へ出ました。いろんな人と友達になりたかったので楽しいです。でも、昔は内気で、青い目が怖い、という未知との遭遇が怖い、みたいなところがありました。


司会の倉科さんとのやりとりの後に、中山さんのお話しになった。写真をたくさん使われており、レクチャーではなくお話しをしにきたのでざっくばらんに行きましょう、という和やかな雰囲気の中で行なわれた。

まず、ILOは皆さん知っていますか?ILOとは国連のファミリーみたいなものです。公用語は英語、フランス語、スペイン語で、他にはアラビア語、中国語、ロシア語なども使われます。この仕事に求められるのは体力があること、食べ物の好き嫌いがないこと、どこでも寝れることなどですね。特に体力は本当に重要です。私は時差ぼけもご飯で直ります!
フィリピンでは職業訓練に関わりました。ジプニーは自分で停めて乗らなきゃいけないし、なんでも適当な国。でもそれに慣れると日本のきっちりした生活も恋しくなります。
フィリピンのアチェというイスラムの教えに忠実なところでは外国人でも長袖を着ないと嫌がられます。女性との話し合いに男性が割り込んできて話の邪魔をされたこともありました。アチェの文化を壊すつもりもないが、外国の文化を知ってもらいたいという気持ちもあります。

その後の質疑応答ではさまざまな声があがった。

 Q.国連は学歴社会ですか?
A.なぜ国連で働きたいのか、何をしたいのかハッキリさせるべき。
 国連はスペシャリストを求めている。経験を生かして貢献してもらう。
自分がそこで、どのような貢献ができるから考えることが大切。

なんでもします、誰でもできる仕事をする→いらない。
 国連にはコンピューターの専門家もいるし、図書館の司書も経理もいる。
みんなスペシャリスト。学歴よりも専門性。仕事ができなければ意味ない。
自分の強みを探してください。

Q.国連で働くことのメリット・デメリット?
A.誰も教えてくれない。キャリアデベロップメントは自分で考えるもの。
 聞かないと教えてくれない。色んな国の人がいるので常識が通じない。

Q.既婚者の女性に対する待遇は?
A.待遇に理解・配慮はある。自分で新しいことをしたいときは、自分で応募する。
 家族のことを考えて応募したり、カップルの場合、交互にお互いのキャリアを考えたり。
はなればなれになったカップルもいた。(○○の離婚率は50%?)

Q.女性が多いのはなぜ?
A.日本の場合は、女性のほうが身動きがとれる?
 若手の女性は多いけど、年配になるにつれ男性が多くなる。


●最後にメッセージをいただきました。
 若いのだから、失敗を恐れずチャレンジしてください。目標に向かっていき、達成感を求めて行動してください。そして、自分の売り、強みをみつけてください。


●お話しを聞いて
good job!!セミナーでは国際的な仕事をする方々から、失敗を恐れずにチャレンジする、自分の強みを持つということが大事だというメッセージをいただきました。保障された道ではなく、自分で作っていく道ははるかに困難だが成し遂げたときの達成感は何倍にも違うと思います。私も失敗を恐れずにチャレンジし、自分の強みを身につけたいと強く思いました。

文責:春日美里